コラム

低用量ピル内服血栓症と下肢静脈エコー検査


低用量ピルに含まれるエストラジオールには体内の血栓生成を抑制するシステム(プロテインSなど)を阻害する作用があり、内服前よりも血栓が出来やすくなります。

低用量ピル単独で血栓症になってしまうわけではなく、水分摂取を怠ったり、
新幹線や飛行機で長い時間を過ごしたりすることと相まって血栓が出来やすくなると考えたほうがいいでしょう。

低用量ピル自体は、生理痛など月経関連の症状を緩和し体調を整えてくれる素晴らしい選択肢ですから、
血栓症を過度に恐れることなく、日頃より水分摂取やウォーキングを意識して血栓予防に努めることが大切です。

ふくらはぎの張りや痛み、違和感を感じた場合は低用量ピルを中断する前に、
なるべく早くに下肢静脈エコー検査を受けることをおすすめいたします。

これらの症状が出た場合でも実際には下肢静脈エコー検査で静脈血栓ではないと分かることの方が多く、
本来不必要な低用量ピルの中止や薬剤変更を未然に防ぐことができます。

また、本当に血栓が見つかることもあり、部位によっては肺塞栓症を来すこともあります。
血栓症の除外から治療まで、すべて当院で対応可能です。お気軽にご相談ください。

※なお、エコー検査をご希望の場合は事前にお電話でお問い合わせ頂けると確実です。

 

錦糸町内科ハートクリニック 院長 福井 悠

 

関連記事一覧


最新記事

おすすめ記事