高血圧と腹部大動脈瘤の危険な関係を知っていますか? 2024.12.11エコー検査, 内科 Tweet 腹部大動脈瘤は致死率の高い危険な血管病変です。 腹部大動脈瘤とは本来20mmほどの腹部大動脈に30mm以上に拡張した「瘤(りゅう)」ができる病気です。この病気自体に痛みなどの自覚症状はありません。 しかし、腹部大動脈に出来てしまった「瘤(りゅう)」が圧力に耐えられず破裂することがあります。 腹部大動脈瘤”破裂”と言われる大変危険な状態です。腹部大動脈瘤破裂は、破裂した約半数の方は病院到着前に命を落とし、病院までたどり着き緊急手術を行ったとしても、その約半数の方も亡くなると言う致死率の高い腹部大動脈瘤の終末像です。 高血圧や喫煙歴などがある方は、危険リスクが高い事が指摘されています。 発症は加齢に伴い増加し、60歳以上の4~9%に腹部大動脈瘤を認め、65歳以上の2~4%には破裂リスクが高いとされる40mm以上の腹部動脈瘤を認めます。 また、加齢だけでなく次の危険因子を持つ方は、よりリスクが高いため医療機関で検査を受けることを推奨いたします。 (1)高血圧・・・・1.2倍 (2) 喫煙・・・・・・5.0倍 (3) 性差(男性)・・・4~5倍 (4) 冠動脈疾患・・・1.4~1.6倍 (5) 動脈瘤の家族歴・・・4.3倍 早期に腹部大動脈瘤を見つけるために、エコー検査を推奨いたします。 この「瘤」を破裂前に見つける方法として腹部エコー検査を推奨いたします。 他にもCTやMRI、カテーテル検査でも精度良く見つけることが出来ますが、利便性や検査費用、安全性の面から考えて第一選択は腹部エコー検査が優れています。 他の検査方法は、腹部大動脈瘤の唯一の治療方法である外科手術の術前検査として、病変を精査する際に用いることが効果的です。 また、腹部エコー検査は腹部大動脈瘤だけでなく、肝臓・胆臓・膵臓・腎臓・脾臓など様々な臓器の病気も同時に見つけることも出来ます。 ご希望の方はお電話でご相談、予約いただけると確実です。 参考文献 日本内科学会:学会誌第99巻第2号大動脈疾患 大動脈解離と胸腹部大動脈瘤:診断と治療の進歩 錦糸町内科ハートクリニック エコー室 酒井健行 2022.01.19エコードック・健診のご案内当院では『心臓や血管の精密検査』・『全身のがん検査』など、豊富な領域のエコー検査を実施しています。GE社の最上位機種であるLOGIQ E10を使用、全身のエコー検査を実施。身体の中の臓器を超音波により調べる検査です。放射線や薬品を使用しないため、痛みや被曝のようなご負担がありません。… エコー検査, 内科 エコー検査, 腹部大動脈瘤, 錦糸町, 高血圧 糖尿病の方必見!膵臓がんのリスク因子 関連記事一覧 糖尿病の方必見!膵臓がんのリスク因子 エコードック・健診のご案内 低用量ピル内服血栓症と下肢静脈エコー検査 Tweet